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日本人メジャーリーガー[2024年]
2024年にMLB(メジャーリーグベースボール)の舞台でプレーする予定の日本人選手は11人です[2024年3月5日現在]。2023年3月に行われたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で活躍した大谷翔平選手、ダルビッシュ有選手、吉田正尚選手は、毎日のようにスポーツニュースで活躍が報じられていますが、そのほかにも2023年は菊池雄星選手、前田健太選手、鈴木誠也選手、千賀滉大選手、藤浪晋太郎選手がメジャーリーグで活躍しました。
そして、2024年から新たにメジャーリーグに登場する予定の山本由伸選手、松井裕樹選手、今永昇太選手の活躍も注目されています。
※2024年3月5日現在
- 大谷翔平(ドジャース/ナ・リーグ)
- ダルビッシュ有(パドレス/ナ・リーグ)
- 吉田正尚(レッドソックス/ア・リーグ)
- 菊池雄星(ブルージェイズ/ア・リーグ)
- 前田健太(タイガース/ア・リーグ)
- 鈴木誠也(カブス/ナ・リーグ)
- 千賀滉大(メッツ/ナ・リーグ)
- 藤浪晋太郎(メッツ/ナ・リーグ)
- 山本由伸(ドジャース/ナ・リーグ)
- 松井裕樹(パドレス/ナ・リーグ)
- 今永昇太(カブス/ナ・リーグ)
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大谷翔平(おおたに しょうへい)
生年月日:1994年7月5日
所属:ロサンゼルス・ドジャース(ナ・リーグ西地区)
ポジション:投手/指名打者
投打:右投左打
2018年にエンゼルスへと加入した大谷選手は、1年目から104試合に出場し22本塁打を放つと、投手としては4勝2敗、防御率3.31の成績を残した。投打の二刀流としての活躍でRookie of the Year(新人王)を受賞した。しかし決して順風満帆だったわけではなく、10月には右肘のトミー・ジョン手術を受けている。
翌2019年シーズンは野手として106試合に出場した。日本人選手として初となるサイクル安打を記録するなど18本塁打を放ったものの、トミー・ジョン手術の影響もあり投手としての登板はなかった。また、9月には左膝の手術を受け、シーズン終盤を欠場している。
新型コロナウイルスの影響で60試合の短縮シーズンとなった2020年シーズンは、投打ともに低調な成績に終わった。野手としては打率.190と打率2割を下回り、2桁本塁打にも届かない7本塁打と低迷。投手としても2年ぶりにマウンドへ登り2試合に登板したものの、1回3分の2を投げ7失点で防御率37.80と振るわなかった。
そんな大谷選手が二刀流として躍進を始めたのは2021年シーズンから。野手としては日本人選手として歴代最多となる46本塁打を放ち、ホームラン王争いで3位に入った。初めてオールスターゲームにも出場し、ホームランダービーにも参戦した。投手としても規定投球回に到達しなかったものの、130回3分の1を投げ9勝2敗、防御率3.18の結果を残している。その結果、日本人選手としてはイチロー選手以来となるMVPを受賞。満票での受賞は、日本人選手として初の快挙でもある。
2022年シーズンは前年からホームランの数こそ減らしたものの、それでも34本塁打を放ち、投手としてはMLB移籍後初めての2桁勝利となる15勝(9敗)をマーク。リーグ3位となる219個の三振を奪った。奪三振率11.9はア・リーグトップ。投手タイトルの獲得には至らなかったものの、サイ・ヤング賞の投票で4位に入った。また、MVP投票では2位に入った。
2023年シーズンは、バッターとしてホームラン44本を打ちアジア出身の選手として初めてホームラン王を獲得した。ピッチャーとしても10勝をあげて大リーグ史上初となる2年連続での「2桁勝利・2桁ホームラン」を達成した。シーズン終盤は右肘と脇腹の故障で1ヶ月近く欠場を余儀なくされたが、それまでの投打の圧倒的なパフォーマンスが評価され、2回目のMVP受賞を果たした。また、3年連続でエドガー・マルティネス賞も受賞。さらに、日本人選手初のハンク・アーロン賞も受賞した。シーズン終了後は去就が注目されたが、12月9日にドジャーズへの移籍が発表された。契約は10年で総額7億ドル(日本円でおよそ1,015億円)となり、プロスポーツ史上最高額となった。
ダルビッシュ有(だるびっしゅ ゆう)
生年月日:1986年8月16日
所属:サンディエゴ・パドレス(ナ・リーグ西地区)
ポジション:投手
投打:右投右打
今年8月に37歳となるダルビッシュ投手は、サンディエゴ・パドレスと2022年オフに2023年から2028年までの6年契約を結びました。契約を満了するころには42歳となる大型契約だけに、大きな注目を集めている。2012年のMLBデビューから2022年までに積み上げた白星の数は96個。2023年シーズンは、MLB通算123勝を挙げた野茂英雄(のも ひでお)氏に次いで日本人選手としては史上2人目となる、MLB通算100勝の到達にも期待がかかる。
吉田正尚(よしだ まさたか)
生年月日:1993年7月15日
所属:ボストン・レッドソックス(ア・リーグ東地区)
ポジション:外野手
投打:右投左打
吉田選手は、2022年シーズンオフにオリックス・バファローズからポスティングシステムを利用し、ボストン・レッドソックスへと加入した。5年総額9000万ドル(約122億円/1ドル136円換算)という高額な契約に加えて、吉田選手のポスティングが公示されてからわずか1日で決着したことも含めて話題となった。当初は高出塁率という武器を生かすためにスプリングトレーニングでも1番で起用されていたが、WBCからチームに再合流後は4番打者として起用されている。
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菊池雄星(きくち ゆうせい)
生年月日:1991年6月17日
所属:トロント・ブルージェイズ(ア・リーグ東地区)
ポジション:投手
投打:左投左打
2019年シーズンから3シーズンにわたってシアトル・マリナーズでプレーした菊地投手は、2022年シーズンからはブルージェイズでプレーしている。加入初年度となった2022年シーズンは、32試合(先発20試合)の登板で防御率5.19に終わった。しかし2023年シーズンは、スプリングトレーニングで7試合(先発6試合)の登板で20回3分の2を投げ防御率0.87と結果を残し、開幕ローテーションの座を掴んだ。先発ローテーションのなかでは唯一の左腕ということもあり、大きな期待が寄せられている。
前田健太(まえだ けんた)
生年月日:1988年4月11日
所属:デトロイト・タイガース(ア・リーグ中地区)
ポジション:投手
投打:右投右打
前田投手は2016年から2019年までロサンゼルス・ドジャース、2020年からはミネソタ・ツインズでプレーしている。ドジャース時代に3度の2桁勝利を挙げたが、ツインズに移籍してからは3年間(1年は新型コロナによる短縮シーズン)で合計12勝とやや低調な成績に終わっている。移籍2年目となる2021年9月に右肘のトミー・ジョン手術を受けており、2022年シーズンは登板がなかった。しかし2023年のスプリングトレーニングで復帰し、開幕ローテーション入りを果たしている。2023年シーズン終了後にFAとなり、タイガースに移籍。2年契約の総額は2400万ドル(約36億円)と推定。
鈴木誠也(すずき せいや)
生年月日:1994年8月18日
所属:シカゴ・カブス(ナ・リーグ中地区)
ポジション:外野手
投打:右投右打
鈴木選手は2022年シーズンからカブスでプレーしている。ルーキーイヤーとなった2022年シーズンは、4月第2週にPlayer of the Week(週間最優秀選手)に選ばれるなど開幕ダッシュを見せた。しかし5月に左手薬指を負傷し、約1カ月間の離脱を余儀なくされた。その離脱もあり規定打席には到達しなかったが、111試合に出場し打率.262(397打数104安打)、14本塁打の成績を残した。2023年シーズンはスプリングトレーニング中に脇腹を負傷したためWBCの出場を辞退。開幕を負傷者リスト(IL)で迎えた。
千賀滉大(せんが こうだい)
生年月日:1993年1月30日
所属:ニューヨーク・メッツ(ナ・リーグ東地区)
ポジション:投手
投打:右投左打
千賀投手は2022年シーズンオフに海外FA権を行使し、福岡ソフトバンクホークス(NPB)からニューヨーク・メッツへと移籍。メッツでの契約は5年総額7500万ドル(約102億円/1ドル136円換算)。スプリングトレーニング期間中に右手人差し指の炎症で登板回避するアクシデントもあったが、順調に回復し開幕ローテーションに入り。代名詞でもある「おばけフォーク」は「ghost fork」と英語になって、現地でも魔球として恐れられている。
藤浪晋太郎(ふじなみ しんたろう)
生年月日:1994年4月12日
所属:ニューヨーク・メッツ(ナ・リーグ東地区)
ポジション:投手
投打:右投右打
藤浪投手は2022年シーズン終了後に阪神タイガース(NPB)からポスティングシステムを利用し、アスレチックスに1年契約で加入。入団会見では「富士山のようにフジと呼んでください」と挨拶しファンの心を掴んでいます。スプリングトレーニングではすべて先発で5試合に登板し、18回3分の2を投げ防御率3.86。投球回数以上の20奪三振と結果を残し開幕ローテーション入りを果たしました。しかし、先発4試合では阪神時代からの課題であった制球難から結果を残せず、リリーフに転向。2023年7月19日、トレードでオリオールズに電撃移籍。2024年2月にはメッツに移籍。
山本由伸(やまもと よしのぶ)
生年月日:1998年8月17日
所属:ロサンゼルス・ドジャース(ナ・リーグ西地区)
ポジション:投手
投打:右投右打
岡山県出身。宮崎の都城高校から2017年にドラフト4位でオリックスに入団。NPB史上初の2年連続投手五冠(最多勝、最優秀防御率、最高勝率、最多奪三振、最多完封)を達成した。都城高校では甲子園出場がなかったが、高卒1年目から5試合に先発し、プロ初勝利も記録。2年目の2018年にはセットアッパーとして54試合に登板して4勝2敗1セーブ、32ホールドの好成績をマークした。
2019年から先発に再転向し、防御率1.95で自身初タイトルとなる最優秀防御率を受賞。2020年には31イニング連続無失点を記録し、149奪三振で最多奪三振のタイトルも獲得した。自身初の開幕投手となった2021年は、交流戦MVPなど、5月末からレギュラーシーズン最終登板まで15連勝を達成。チームの25年ぶりとなるリーグ優勝に貢献し、自身初の沢村賞にも選出された。2023年オフにはメジャー挑戦を表明。日本人No.1投手をめぐる争奪戦のすえ、投手史上最高額の12年総額3億2500万ドルでドジャースに移籍した。
松井裕樹(まつい ゆうき)
生年月日:1995年10月30日
所属:サンディエゴ・パドレス(ナ・リーグ西地区)
ポジション:投手
投打:左投左打
力強いストレートとキレのある変化球が魅力の左ピッチャー。神奈川の桐光学園時代に甲子園で活躍すると、2013年のドラフト会議で5球団競合の末、楽天が交渉権を獲得しました。プロ2年目の2015年からは抑えに転向し、その年に球団記録となる33セーブを達成。その後、先発に転向した年もありましたが2023年には200セーブ&500試合登板を達成し、3度目の最多セーブに輝いた。同年オフに海外FA権を行使してメジャーリーグ挑戦を表明。パドレスと契約合意したことが発表された。
今永昇太(いまなが しょうた)
生年月日:1993年99月1日
所属:シカゴ・カブス(ナ・リーグ中地区)
ポジション:投手
投打:左投左打
高い奪三振力で圧倒的な投球を見せるエース左腕。駒澤大学から2015年ドラフト1位で横浜DeNAに入団すると、1年目からプロ初勝利から5連勝など8勝、防御率2.93と好成績をマーク。チームを初のクライマックスシリーズに導いた。
プロ初完投、初完封を記録した2年目は、初の2ケタとなる11勝を挙げ、3位から出場した日本シリーズでは2試合の登板でいずれも2ケタ奪三振を記録した。プロ4年目の2019年には初の開幕投手を務め、リーグトップの3完封で自己最多の13勝。オフには第2回の『WBSCプレミア12』で侍ジャパンにも選出された。その後は故障に苦しみ、2020年から2年連続で5勝と低迷し、昨季も左前腕の肉離れで出遅れたが、勝負どころの8月には5勝0敗、月間防御率1.25で月間MVPに輝くなど、チームの2位躍進に大きく貢献した。チームきっての理論派でもあり、インタビューなどでの独特な言い回しから「投げる哲学者」と呼ばれる。
2023年オフにポスティングシステムでのメジャー挑戦を表明し、シカゴ・カブスへ移籍した。
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ラーズ・ヌートバー選手は日本人?
生年月日:1997年9月8日
所属:セントルイス・カージナルス(ナ・リーグ中地区)
ポジション:外野手
投打:右投左打
ヌートバー外野手はWBCで侍ジャパンの一員として活躍したことで、日本国内でも一躍人気となった。ヌートバー選手は母が日本人、父はアメリカ人の日系2世ですが、日本国籍を有しているわけではなくアメリカ国籍です。しかしWBCの規定で代表入りの資格があったため、日本代表に選ばれたのです。そのヌートバー選手はセントルイス・カージナルスでプレーしています。2023年がMLB3年目のシーズンとなり、高出塁率を武器としたリードオフマンとしての活躍が期待されています。
2024年にメジャー挑戦が有力視されていた主な日本人選手
- 山本由伸 オリックス ※ドジャーズと12年契約・総額3億2500万ドル(約455億円)
- 松井裕樹 楽天 ※パドレスと5年契約・総額2800万ドル(約40億円)
- 今永昇太 DeNA ※カブスと4年契約・総額5300万ドル(約77億円)
- 上沢直之 日本ハム ※レイズとマイナー契約
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